周遊イベント完走率を上げる5つの方法
周遊イベントを企画しても、参加者が途中で回るのをやめてしまい、後半のスポットまで人が来ない。周遊イベントやデジタルスタンプラリーを担当するご担当者様が抱えやすい悩みです。
完走率を上げる基本は、1. ゴールを段階に分ける、2. スポット数と移動距離を歩ける範囲に収める、3. 1か所ごとに次へ行きたくなる楽しさを置く、4. 途中の入力や登録を減らす、5. 期間中の数字を見て手を打つ、の5つです。周遊イベントの完走率とは、参加を始めた人のうち、主催者が設定したゴール(全スポット制覇や景品応募の条件など)までたどり着いた人の割合のことです。
デジタルスタンプラリーとは、紙の台紙の代わりにスマートフォンを使い、スポットに置かれたQRコードを読み取るなどしてスタンプやポイントを集めながら、複数の場所を巡る周遊イベントのことです。この記事では、でらっくじ(名古屋市の株式会社パーが提供するデジタルくじ・デジタルスタンプラリーのサービス)のキャンペーン現場を担当するコミュニティディレクター・高木 美保さんの話と、名古屋・愛知の事例をもとに、5つの方法を具体的な手順とあわせて紹介します。

周遊イベントの完走率はなぜ下がるのか
完走率が下がるのは、参加者が「次のスポットへ行く理由」を途中で見失うからです。ゴールが遠く見える、移動がきつい、途中で入力を求められる、着いた先に掲示が見当たらない、といった場面で、参加者の足は止まりがちです。
| 離脱が起きやすい場面 | 参加者が感じやすいこと | 対応する方法 |
|---|---|---|
| ゴールが「全スポット制覇」しかない | 全部は回れそうにない | 方法1 |
| スポットが多く、間の移動が長い | 疲れたので今日はここまで | 方法2 |
| スタンプが増えるだけで変化がない | もう十分かな | 方法3 |
| 途中で登録やアンケートの画面が出る | めんどくさい | 方法4 |
| 着いたスポットで掲示が見つからない | どこにあるのか分からない | 方法5 |
入力の場面について、高木さんは、ゲームを一度楽しんだあとの登録の画面で手を止めてしまう参加者が実際にいると話しています(デジタルスタンプラリーの離脱はどこで起きる?|担当者に聞く入力項目の減らし方)。また、デジタルスタンプラリーの開催中に参加者から運営事務局へ届く連絡では、QRコードの台紙がスポットに掲示されていないという内容が多いそうです(デジタルスタンプラリーの参加者対応|運営事務局に届く問い合わせの実際)。どちらも、企画の中身ではなく「途中の小さなつまずき」で起きる離脱です。
デジタルスタンプラリー・デジタルくじの企画、まずはご相談ください
企画が固まっていなくても大丈夫です。目的やご予算をうかがい、進め方と費用の目安をお伝えします。
周遊イベントの完走率を上げる5つの方法とは
完走率を上げる5つの方法は、ゴール、スポット配置、各スポットの楽しさ、入力の量、期間中の運用を、参加者の目線で見直すことです。どれも企画段階から取り入れられ、大きな予算を前提にしません。
- ゴールを段階に分ける:最初の達成ラインを低めに置き、途中でも達成感を出す
- スポット数と移動距離を絞る:想定した時間内に回り切れる量にする
- 1か所ごとに楽しさを置く:くじの結果やキャラクター、演出で「次はどうなる?」をつくる
- 途中の入力を減らす:登録やアンケートの項目を絞り、選択式にする
- 期間中の数字を見て手を打つ:スポットごとの読み込み数や応募者数を見て、掲示の確認や案内の追加をする
方法1:ゴールを段階に分けて、途中でも達成感を出す
ゴールを「全スポット制覇」だけにせず、途中にいくつかの達成ラインを置くと、完走に近づく人が増えやすくなります。序盤で「全部は無理そう」と感じた参加者も、手の届く次の目標があれば回り続ける理由が残るためです。
段階の設定は、たとえば次のような形が考えられます。
- 3か所で抽選に1回応募できる(最初の達成を早めに味わってもらう)
- 5か所でもう1回応募できる(「あと少しで次」が見える)
- 全スポットでコレクションが完成する、または特別賞に応募できる(最後まで回った人だけの楽しみ)
名古屋・愛知では、ポイントを貯めて景品に応募する形で段階をつくった事例があります。名古屋ぐるっとツアーでは、名古屋市内の約120スポットで参加ごとにポイントがたまり、一定の条件を満たすと景品に応募できる設計にしました。愛知県内54市町村・約300スポットを対象にした旅ろっ!愛知×ぐるっとツアーでも、貯めたポイントをマイページから景品に応募する仕組みで、100スポット以上を周遊したユーザーが20名以上いました。
なお、購入や来店を条件にした抽選で景品を出す場合は、景品表示法の上限に注意が必要です。一般懸賞では、景品の最高額は取引価額5,000円未満なら取引価額の20倍、5,000円以上なら10万円で、景品の総額は売上予定総額の2%までです。条件を満たした全員に渡す総付景品は、取引価額1,000円未満なら200円、1,000円以上なら取引価額の10分の2が上限です。判断に迷う場合は、消費者庁の案内を確認してください。
方法2:スポット数と移動距離を、無理なく歩ける範囲に収める
完走率を重視する企画では、スポット数と移動距離を、参加者が想定した時間内に回り切れる量に絞ります。スポットを増やすほど企画の広がりは出ますが、全部を回るハードルも同時に上がるためです。
短期の企画では、スポットを絞った事例があります。中川運河松重閘門エリアのデジタルスタンプラリーは4スポットで、徒歩での回遊を想定しつつ、シェアサイクル「チャリチャリ」とのコラボで自転車移動とも組み合わせ、約100名が参加しました。NAGOFES 2025 Family Dayは、なごのキャンパス内の7スポットを巡る1日のイベントでした。商店街ウォークラリー in 円頓寺エリアでは、9つのチェックポイントを10時30分スタート、11時45分ゴールの制限時間内で巡る形にしています。アーケードがまっすぐ続く商店街エリアは、土地に不慣れな人でも比較的迷いにくく、参加しやすさにつながりました。名古屋・愛知のほかの企画は名古屋・愛知のデジタルスタンプラリー事例まとめで紹介しています。
一方、スポット数が多い広域型では、期間を長く取る方法があります。旅ろっ!愛知×ぐるっとツアーの開催期間は、2025年7月19日から2026年2月28日まででした。
スポットを配置するときの手順の例です。
- 特に立ち寄ってほしいスポットを先に決める
- 実際に歩いて、スポット間の移動時間を測る(例:徒歩10分以内を目安にする)
- 「短時間コース」と「全スポットコース」のように、回り方の選択肢を用意する
- 特定のエリアにスポットが偏っていないか、地図で確認する

方法3:1か所ごとに「次へ行きたくなる」楽しさを置く
スタンプが1つ増えるだけでは、参加者の気持ちは途中で落ち着いてしまいがちです。スポットに着くたびに結果や演出が変わる仕掛けがあると、「次はどうなるだろう」という気持ちが、次のスポットへの移動につながります。
高木さんは、QRコードを読み込んだあとに流れるアニメーションの演出を見た子どもの反応について、「それで『もう一回見たい』となるんですが、もう一回はできないので、『じゃあ次のところに行ってみようか』という流れになるんです」と話しています(デジタルスタンプラリーの参加者は何に喜ぶ?|担当者に聞く現場の声)。
でらっくじの場合は、スポットを巡るとポイントや景品がランダムで当たり、オリジナルキャラクターをマイページでコレクションできます。名古屋ぐるっとツアーでは「名古屋観光特使 ぴよりん」のコレクション要素を、旅ろっ!愛知×ぐるっとツアーでは54市町村それぞれにちなんだご当地モリゾー・キッコロのコレクション要素を取り入れました。
クイズを組み合わせた事例もあります。中日ドラゴンズ沖縄キャンプ応援ツアー2026では、前年の企画をベースにドラゴンズに関するクイズを加え、スポットを巡ってクイズに正解するとポイントを獲得できる構成にしました。実施期間中、予定していた景品はすべて獲得・交換されています。

方法4:途中で入力や登録の手間を増やさない
登録やアンケートの入力は、周遊の途中で参加者の手を止めやすい場面です。集めたい情報を絞り、選択式にするなど、1回あたりの手間を小さくするほど、離脱は起きにくくなります。
高木さんは、アンケートの機能を使って抽選を行った企画について「『設問数多いね』という声もあったんですが」と振り返り、そのうえで動画の演出や当選の手応えは参加者に届いていたと話しています(デジタルスタンプラリーの参加者は何に喜ぶ?|担当者に聞く現場の声)。楽しさが伝わっていても、入力の多さは参加者に負担として残りやすいということです。
高木さんによると、でらっくじでは離脱を減らすために、アンケートの質問数や登録の項目を減らす方向で見直してきました。アンケートへの回答を抽選の条件にするなら先に回答してもらい、答えたら抽選できる流れにする。参加者の居住地を知りたいときは郵便番号だけを最初に入れてもらう。プルダウンで「名古屋市内か市外か」を選ぶだけにする。こうした工夫を重ねています(デジタルスタンプラリーの離脱はどこで起きる?|担当者に聞く入力項目の減らし方)。
でらっくじの場合は、最初にゲームを一度進めてもらってから会員登録する流れにしており、登録もニックネームを入れるだけで済む形にしています(デジタルスタンプラリーは高齢者も使える?|担当者に聞く会員登録のつまずき対策)。
入力項目を決めるときは、次の点を確認しておくと絞り込みやすくなります。
- その項目がないと、企画の目的が達成できないか
- 自由記述を、選択式に置き換えられないか
- 入力をお願いするのは、楽しさを体験したあとになっているか
- 途中のスポットで、毎回入力を求めていないか

方法5:期間中の数字を見て、途中で手を打つ
デジタルスタンプラリーは、紙の台紙を回収してから集計する方法と違い、開催中にその日の参加状況を確認できます。数字を見て、途中で掲示の確認や案内の追加といった手を打てることが、完走率を上げるための材料になります。
高木さんは、企画が「大丈夫だ」と思えるタイミングを聞かれて「キャンペーンの途中ですね。」と答え、その目安として景品への応募者数が集まってきたかどうかを挙げています(デジタルスタンプラリー初日、運営は現場に張り付くのか|担当者に聞く)。高木さんは開催期間中、ユーザー数とQRコードの読み込み数も毎日確認しています。
| 見る数字 | 分かること | 途中で打てる手の例 |
|---|---|---|
| ユーザー数 | 企画全体にどれだけの人が参加しているか | 伸びが鈍ければ告知を追加する |
| スポットごとのQRコード読み込み数 | どのスポットが回られていないか | 掲示が出ているかを確認する、ルートの案内を見直す |
| 景品への応募者数 | ゴール(応募条件)まで進んだ人がどれだけいるか | 応募条件の手前で止まっている人への案内を増やす |
読み込み数が極端に少ないスポットは、掲示に原因があることもあります。高木さんによると、納品したQRコード台紙が現場の担当の方まで渡っていなかったり、屋外の掲示が風で飛ばされていたりする場面があるためです(デジタルスタンプラリーの参加者対応|運営事務局に届く問い合わせの実際)。
途中で止まっている参加者への呼びかけには、登録した参加者に届く手段が使えます。旅ろっ!愛知×ぐるっとツアーでは登録ユーザーへのメールマガジン配信を行い、中日ドラゴンズ沖縄キャンプ応援ツアー2026ではプッシュ通知に対応したキャンペーンサイトを制作しました。

でらっくじはデジタルスタンプラリーの運営をどこまで支援できるのか
でらっくじの場合は、システムの提供だけでなく、企画立案、参加施設との調整、広報物の制作、事務局運営、景品の発送までまとめて引き受けられます。5つの方法を企画に落とし込むところから、期間中の数字を見ながらの運用まで、一緒に進められます。
たとえば旅ろっ!愛知×ぐるっとツアーでは、300以上の参加施設への参画依頼や調整、オンライン説明会の開催、運営マニュアルの作成、チラシ・ポスターの制作・発送、ユーザーサポート、メールマガジン、景品の制作・手配・発送までを一貫して担いました。
でらっくじの場合、参加者はQRコード・URL・NFCタッチから参加でき、アプリのインストールは必要ありません。システムをすべて自社で開発しているため、段階的なゴールの設定やクイズ、入力項目の調整など、企画に合わせたカスタマイズにも対応できます。詳しい機能は機能ページにまとめています。
料金は、短期でシンプルな構成なら20万円程度からです。長期のキャンペーンでは、システムに加えて景品費、キャンペーンサイト、チラシやポスターなどの販促物、事務局運営、広告出稿が加わるため、金額が上がります。システムの準備は最短5営業日で、広報物の制作や施設との調整を含めたスケジュールは企画の規模によって変わります。詳しくは料金ページをご覧ください。

周遊イベントの完走率を上げる5つの方法のまとめ
周遊イベントの完走率は、参加者が途中で「次へ行く理由」を失わないように設計と運用を整えることで上げられます。5つの方法を振り返ります。
- 方法1:ゴールを段階に分け、最初の達成ラインを低めに置く
- 方法2:スポット数と移動距離を、想定した時間内に回り切れる量に絞る
- 方法3:くじの結果やキャラクター、演出で、1か所ごとに次へ行きたくなる楽しさを置く
- 方法4:登録やアンケートの項目を絞り、選択式にするなど入力の手間を減らす
- 方法5:ユーザー数、スポットごとの読み込み数、応募者数を見て、期間中に手を打つ
デジタルスタンプラリーの完走率に関するよくある質問
デジタルスタンプラリーのスポット数は何か所くらいがいい?
決まった正解はなく、開催期間と参加者に回ってほしい時間で決めます。でらっくじの事例では、1日開催のNAGOFES 2025 Family Dayが7スポット、約9日間の中川運河松重閘門エリアが4スポット、約7か月の旅ろっ!愛知×ぐるっとツアーが約300スポットでした。短期で完走を重視するなら、回り切れる数に絞るのが基本です。
高齢者でもデジタルスタンプラリーを最後まで回れる?
でらっくじの場合は、QRコードを読み取るとカメラで撮るような操作でゲームが始まり、会員登録もニックネームを入れるだけで済む形にしています。高木さんは、スマートフォンに苦手意識がある方には、実際にやり方を見せて伝えることもあると話しています。なお、でらっくじはフィーチャーフォンでは参加できません。
周遊イベントの開催期間はどれくらいがいい?
目的とスポット数によって変わります。でらっくじの事例には、1日だけの会場イベントから、2025年7月19日〜2026年2月28日の広域周遊まであります。スポット数が多いほど、期間を長く取ると無理なく回ってもらいやすくなります。
途中で離脱した参加者を呼び戻す方法はある?
登録した参加者に届く案内が使えます。旅ろっ!愛知×ぐるっとツアーでは登録ユーザーへのメールマガジン配信を行い、中日ドラゴンズ沖縄キャンプ応援ツアー2026ではプッシュ通知に対応したキャンペーンサイトを制作しました。段階的なゴールを用意しておくと、「あと少しで応募できる」と伝えやすくなります。
デジタルスタンプラリーの費用はどれくらい?
でらっくじの場合、短期でシンプルな構成なら20万円程度からです。長期のキャンペーンでは、システムに加えて景品費、キャンペーンサイト、チラシやポスターなどの販促物、事務局運営、広告出稿が加わり、金額が上がります。詳しくは料金ページをご覧ください。
周遊イベントの完走率に悩むご担当者様へ
完走率は、企画が始まってからでも数字を見ながら改善できます。「スポットをいくつにするか」「段階のゴールをどう置くか」「入力項目をどこまで減らせるか」といった企画段階の相談からでも、でらっくじは一緒に考えます。
これまでの企画は事例紹介にまとめています。周遊イベントやデジタルスタンプラリーのご相談はお問い合わせからお気軽にどうぞ。
でらっくじへのご相談・資料のご請求
名古屋・愛知をはじめ、自治体・観光・商店街の周遊企画を企画から運営まで支援しています。サービスの詳しい資料もお送りしています。
でらっくじについて
自治体・観光の周遊イベントに最適!名古屋発のデジタルくじ・デジタルスタンプラリー「でらっくじ」は、QRコードやURLから参加できるスマホ参加型のデジタルくじサービスです。参加する方はアプリのインストール不要。スマホひとつで参加できます。
できることは、シンプルなデジタルスタンプラリーだけではありません。
- くじ・抽選の楽しさを足せる:スポットを巡って集めたポイントで、抽選に応募したり景品と交換したり。「回るだけ」で終わらない体験をつくれます
- デザイン・演出にこだわれる:でらっくじを運営する株式会社パーは、デザインが得意なIT会社です。キャンペーンサイトやSNS動画、チラシ・ポスターまで、プロのデザイナーが世界観ごとつくります
- キャラクターを集められる:ポイントや景品と一緒にオリジナルキャラクターを獲得し、マイページでコレクションできます。「もう1か所回ろう」の動機になります
- 広報・PRまで任せられる:プレスリリース制作や取材依頼、景品グッズの企画・手配もお手伝いします
- 事務局運営まで引き受けられる:参加者からの問い合わせ対応、店舗・施設への参画依頼や説明会、景品の手配・郵送、報告書の作成まで対応します
- 100%自社開発だから柔軟:標準機能にとどまらず、ご希望に合わせたカスタマイズや追加機能の開発ができます
観光、自治体、商業施設、商店街、イベントなど、さまざまな現場で活用されています。できることの一覧はこちら。
