デジタルスタンプラリー運用のコツ5選
デジタルスタンプラリーとは、紙の台紙の代わりにスマートフォンを使い、スポットに置かれたQRコードを読み取るなどしてスタンプを集めながら、複数の場所を巡る周遊イベントのことです。でらっくじでは、紙の台紙を回収してから集計する従来のスタンプラリーと違い、開催中の参加状況を数字で確かめながら運用できます。ただ、導入しただけで参加者が集まるわけではありません。開始前後の運用で手応えが変わりやすいのが実際のところです。
この記事では、でらっくじ(名古屋市の株式会社パーが提供するデジタルくじ・デジタルスタンプラリーのサービス)でキャンペーンの現場を担当するコミュニティディレクター・高木 美保の話をもとに、デジタルスタンプラリー運用のコツを整理しました。
取り上げるのは、開始前の掲示物の確認、店舗との役割分担、期間中に見る数字、告知の続け方、参加者からの問い合わせの切り分け方の5つです。名古屋・愛知の事例とあわせて紹介します。導入準備の進め方や費用の考え方、よくある質問もまとめています。

デジタルスタンプラリーとは?運用で差がつく5つの場面
デジタルスタンプラリーの運用とは、開催前の準備から、期間中の数字の確認、告知、参加者対応までを回し続ける仕事です。手応えを左右しやすいのは、掲示物、店舗との役割分担、数字、告知、問い合わせという5つの場面の扱い方です。
5つのコツと、それぞれを意識する時期は次のとおりです。
| コツ | 時期 | 押さえること |
|---|---|---|
| 1. 掲示物を確かめる | 開始前〜初日 | QRコードの掲示物が各スポットに出ているか |
| 2. 店舗との役割分担を決める | 開始前 | 店舗へのお願いを掲示と案内に絞り、相談は事務局で受ける |
| 3. 毎日見る数字を決める | 期間中 | ユーザー数、スポットごとのQRコード読み込み数、最初の平日の利用 |
| 4. 告知を止めない | 期間中 | SNSで発信している方への依頼、無料のPRツール、メディアへの働きかけ |
| 5. 問い合わせを切り分ける | 期間中 | 端末の機種、止まった場面、フリーWi-Fiへの接続 |
以下では、この5つを順に、高木さんの話と事例を交えて説明します。
デジタルスタンプラリー・デジタルくじの企画、まずはご相談ください
企画が固まっていなくても大丈夫です。目的やご予算をうかがい、進め方と費用の目安をお伝えします。
導入準備では何に時間がかかるのか
デジタルスタンプラリーの準備期間には、システム設定に加え、参加施設との調整や掲示物の制作・配送も含めて見積もります。参加スポットが多い企画では、施設の参加が決まるまでの時間と、QRコードの掲示物を各スポットへ届ける時間も見込んでおくと安心です。
開始までの準備は、おおむね次の順で進みます。
- 目的と参加条件を決める(周遊の促進、購買の促進、アンケートの回収など)
- 参加店舗・施設に声をかけ、参加をお願いする
- QRコードの掲示物やチラシ・ポスターを制作し、各スポットへ届ける
- 店舗向けの説明資料と、参加者からの問い合わせの受け先を決める
- 期間中に見る数字と、確認する担当者を決める
店舗への声かけでは、声をかけた店舗の一部が参加を見送ることもあります。そのため、目標の店舗数より多めに声をかけておくのが現実的です。声のかけ方や説明の仕方は、デジタルスタンプラリーの参加店舗はどう集める?|担当者に聞く声かけと説明のコツで高木さんに詳しく聞いています。
名古屋・愛知の事例では、名古屋市内の約120スポットが参加した名古屋ぐるっとツアーで、本番前に名古屋まつりでプレイベントを実施しました。参加導線や反応を確認してから本施策につなげています。参画施設の募集や調整では、公益財団法人 名古屋観光コンベンションビューローの協力のもと、株式会社パーが施設との交渉や取りまとめを担いました。
コツ1:開始前に、QRコードの掲示物が現場に出ているか確かめる
でらっくじでは初日の問い合わせ自体は多くありませんが、届く場合は掲示物に関するものが多いと高木さんは話しています。QRコードの掲示物を店舗へ届けても、現場の担当の方まで渡っていないことがあります。開始前に、各スポットで掲示されているかを確かめておくと安心です。
高木さんは、初日に参加者から届く連絡について「私たちは各店舗さんにQRコード台紙を納品しているのですが、それがうまく受け取れていなかったり、現場のご担当者様まで渡っていなかったり。それで『台紙が置いていないんですけど』という問い合わせにつながります。パターンとしては、これが多いですね。」と話しています(デジタルスタンプラリーの参加者対応|運営事務局に届く問い合わせの実際)。
でらっくじでは、掲示されていないと分かった時点で施設や店舗に確認し、掲示をお願いしています。屋外のスポットでは、掲示物が風で飛ばされてしまう場面もあります。貼る場所や固定の仕方もあわせて確認しておきたいところです。
参加施設が多い企画ほど、この確認の手間は大きくなります。愛知県内54市町村・約300スポットで展開した旅ろっ!愛知×ぐるっとツアーでは、株式会社パーは、参加施設への参画依頼・調整から広報物の制作・発送まで一貫して対応しました。具体的には、300以上の参加施設への参画依頼や調整、オンライン説明会の開催、運営マニュアルの作成、チラシ・ポスターの制作・発送です。

コツ2:店舗にお願いすることを絞り、困りごとは事務局で受ける
参加店舗には、毎日同じスタッフがいるとは限りません。店舗にお願いするのは、QRコードの掲示と簡単な案内までにとどめます。操作の質問やエラーの相談は事務局で受けると決めておくと、店舗の負担が軽くなり、協力を続けてもらいやすくなります。
高木さんは、店舗のスタッフにお願いする範囲について「分からないところは基本的に事務局へ。スタッフさんには、イベントについて知っておいていただいて、聞かれて困らない程度のことだけをお願いするイメージです。」と話しています(デジタルスタンプラリーで店舗の負担を減らすには|担当者に聞く役割分担の設計)。
店舗向けの説明資料も、細かくしすぎないのが高木さんの考え方です。でらっくじでは、両面ほどの資料によくある質問を並べ、パッと見て分かる内容にしています。
名古屋の円頓寺商店街で実施した2025 円頓寺商店街 年末BIG宝くじでは、税込1,000円以上の購入で1回参加でき、QRコードから抽選する仕組みにしました。受付業務を設けずに、約40店舗が参加する商店街全体でキャンペーンを運用しています。画面構成もシンプルにして参加導線を分かりやすくし、店舗スタッフの対応負担を軽くしました。事務局対応として、店舗・施設向け説明会の開催や運営マニュアルの作成も担っています。

コツ3:毎日見る数字を決め、最初の平日で手応えを測る
でらっくじでは、開催中の数字をその日のうちに確認できます。見る数字をあらかじめ決めておくと、参加が順調かどうか、告知を強めるべきかどうかを早めに判断できます。店舗や施設への報告にも使えます。
でらっくじの高木さんが期間中に確認している数字は、次の3つです。
- ユーザー数:企画全体にどれだけの方が参加しているか(毎日確認)
- スポットごとのQRコード読み込み数:どのスポットがどれだけ読まれているか(毎日確認)
- 景品への応募者数:参加登録だけでなく、応募まで進んでいる方がどれだけいるか(期間の途中で確認)
開始直後の見方にもコツがあります。キャンペーンのスタートは休日に重なることが多いため、高木さんは1時間単位では数字を追っていません。見ているのは最初の平日の利用です。高木さんは「スタートしてから最初の平日、たいていは月曜日ですね。そこで実際の利用がどれだけあったかは、見るようにしています。」と話しています(デジタルスタンプラリー初日、運営は現場に張り付くのか|担当者に聞く)。最初の平日に利用が伸びていなければ、告知の打ち手を考える材料になります。
集めた数字は、参加店舗に返すことでも生きてきます。高木さんは、効果が分からないという店舗への伝え方について「走り出したあとの動きを分析していくと、『意外と来ていますよ、ゼロじゃないですよ』ということもお伝えできるかなと思います。」と話しています(デジタルスタンプラリーで店舗の負担を減らすには|担当者に聞く役割分担の設計)。ただし、実際の数字を店舗に伝えられるかどうかは主催者のご意向によります。そのため、でらっくじでは主催者に確認を取ったうえでお伝えしています。

コツ4:期間中も告知を止めず、お金をかけない打ち手を重ねる
企画の中身が良くても、知られていなければ参加者は増えません。広告予算が限られていても、期間中に重ねられる告知はあります。たとえば、SNSで発信している方への依頼や無料のPRツール、メディアへの働きかけです。
高木さんが実際に続けている、お金をかけない告知は次のとおりです。
- Instagramでイベント告知を上げている方に、一件一件DMで紹介をお願いする(マイクロインフルエンサーくらいの方は引き受けてくださることが結構ある)
- 無料で使えるPRツールを使う
- ラジオやテレビの番組に、キャンペーンの紹介をお願いする
高木さんは、こうした告知について「地味な作業ではあるんですが、やれることはまだあるはずだと思って動いています。」と話しています(デジタルスタンプラリーで参加者が伸びないとき|担当者に聞く告知術)。一方で、知り合いに対面で参加をお願いするやり方は、その場では好反応でも参加に結びつきにくく、数字には出にくかったといいます。
大規模な企画では、告知を複数の経路で組み合わせます。愛知県の旅ろっ!愛知×ぐるっとツアーでは、各スポットや主要施設でのチラシ・ポスター展開と、登録ユーザーへのメールマガジン配信をメインにしました。あわせてインフルエンサーによる情報発信や地域イベントでのPRも行い、テレビ愛知やFM AICHIなどのメディアにも取り上げられています。

コツ5:「参加できない」という問い合わせは、端末と通信環境から切り分ける
参加者から「参加できない」と連絡が届いたときは、まず端末と通信環境を確認すると原因を絞りやすくなります。高木さんの経験では、認証が済んでいないフリーWi-Fiにつながったままで、通信できていないケースがよく見られます。
高木さんは、問い合わせを受けたときの確認の仕方について「まず、その方がどのデバイスをお使いかを伺います。考えられるのはほとんどが端末側の状況なので、どの機種で、どういう場面で止まってしまったのかを一つずつ確認していきます。」と話しています(デジタルスタンプラリーの参加者対応|運営事務局に届く問い合わせの実際)。
確認の順番を次のように決めておくと、対応する人が変わっても迷いません。
- 使っている端末の機種を聞く
- どの画面、どの場面で止まったかを聞く
- 認証が済んでいないフリーWi-Fiにつながったままになっていないかを確認する
- 掲示物が現地に出ているか、読み取ったQRコードが正しいかを確認する
なお、でらっくじの場合、フィーチャーフォンでは参加できず、かなり古い機種では動かないこともあります。とはいえ、ほとんどの方はお手持ちのスマートフォンでそのまま参加できています。参加者からの問い合わせを店舗ではなく事務局で受ける形にしておけば、コツ2で触れた店舗の負担も抑えられます。

運用まで任せる場合、費用はどう決まるのか
でらっくじの場合、短期でシンプルな構成なら費用は20万円程度からです。長期のキャンペーンでは金額が上がります。システムに加えて、景品費、キャンペーンサイト、チラシやポスターなどの販促物、事務局運営、広告出稿が加わるためです。
事務局運営として引き受けられるのは、参加者からの問い合わせ対応、店舗・施設への参画依頼と説明会、景品の手配・郵送、報告書の作成などです。この記事で紹介した5つのコツのうち、どこまでを自分たちで持ち、どこからを任せるかによって費用は変わります。詳しい金額は料金ページで、できることの一覧は機能ページで確認できます。
名古屋・愛知で実施されたデジタルスタンプラリーの事例は、名古屋・愛知のデジタルスタンプラリー事例まとめでまとめて紹介しています。
デジタルスタンプラリーの運用に関するよくある質問
デジタルスタンプラリーの導入や運用について、検討中のご担当者様から寄せられやすい質問をまとめました。
デジタルスタンプラリーとは何ですか?
デジタルスタンプラリーとは、紙の台紙の代わりにスマートフォンを使い、スポットに置かれたQRコードを読み取るなどしてスタンプを集めながら、複数の場所を巡る周遊イベントのことです。でらっくじでは、開催中の参加状況を数字で確認しながら運用できます。
デジタルスタンプラリーの導入準備にはどれくらい時間がかかりますか?
準備期間には、システム設定に加え、参加施設との調整や掲示物の制作・配送も含めて見積もります。参加スポットが多い企画では、施設の参加が決まるまでの時間と掲示物を届ける時間も見込んでおくと安心です。具体的なスケジュールは、企画の内容をうかがったうえでご案内しています。
開催初日、運営は現地にいる必要がありますか?
でらっくじの場合、必須ではありません。高木さんは朝に管理サイトでシステムが問題なく動いているかを確認しており、一日中現地に張り付いてはいません。初日に注意したいのは、QRコードの掲示物が各スポットに出ているかどうかです。
開催期間中はどんな数字を見ればよいですか?
でらっくじの高木さんは、ユーザー数とスポットごとのQRコード読み込み数を毎日確認しています。開始直後は、スタート後の最初の平日にどれだけ利用があったかを見ると、告知の手応えを測りやすくなります。
デジタルスタンプラリーの費用はどれくらい?
でらっくじの場合、短期でシンプルな構成なら20万円程度からです。長期のキャンペーンでは、景品費、キャンペーンサイト、チラシやポスターなどの販促物、事務局運営、広告出稿が加わって金額が上がります。詳しくは料金ページをご覧ください。
運用に悩む自治体・商店街のご担当者様へ
デジタルスタンプラリーの運用は、掲示物の確認、店舗との役割分担、数字の確認、告知、問い合わせ対応の積み重ねです。一つずつ見れば地道な作業ですが、あらかじめ担当と手順を決めておけば、期間中に慌てずに済みます。
でらっくじでは、企画の立案からシステムの提供、参加施設との調整、広報物の制作、事務局運営、景品の発送までをお手伝いしています。名古屋・愛知をはじめとしたこれまでの企画は事例紹介にまとめています。運用体制のご相談はお問い合わせからどうぞ。
でらっくじへのご相談・資料のご請求
名古屋・愛知をはじめ、自治体・観光・商店街の周遊企画を企画から運営まで支援しています。サービスの詳しい資料もお送りしています。
でらっくじについて
自治体・観光の周遊イベントに最適!名古屋発のデジタルくじ・デジタルスタンプラリー「でらっくじ」は、QRコードやURLから参加できるスマホ参加型のデジタルくじサービスです。参加する方はアプリのインストール不要。スマホひとつで参加できます。
できることは、シンプルなデジタルスタンプラリーだけではありません。
- くじ・抽選の楽しさを足せる:スポットを巡って集めたポイントで、抽選に応募したり景品と交換したり。「回るだけ」で終わらない体験をつくれます
- デザイン・演出にこだわれる:でらっくじを運営する株式会社パーは、デザインが得意なIT会社です。キャンペーンサイトやSNS動画、チラシ・ポスターまで、プロのデザイナーが世界観ごとつくります
- キャラクターを集められる:ポイントや景品と一緒にオリジナルキャラクターを獲得し、マイページでコレクションできます。「もう1か所回ろう」の動機になります
- 広報・PRまで任せられる:プレスリリース制作や取材依頼、景品グッズの企画・手配もお手伝いします
- 事務局運営まで引き受けられる:参加者からの問い合わせ対応、店舗・施設への参画依頼や説明会、景品の手配・郵送、報告書の作成まで対応します
- 100%自社開発だから柔軟:標準機能にとどまらず、ご希望に合わせたカスタマイズや追加機能の開発ができます
観光、自治体、商業施設、商店街、イベントなど、さまざまな現場で活用されています。できることの一覧はこちら。
